こんにちは。久しぶりの更新です。
『め組の大吾 救国のオレンジ』著:曽田正人
特別救助技術研修で同じ小隊だった、斧田駿、十朱大吾や中村雪が、それぞれの思いを抱えて救助に挑む物語。
十朱大吾の深い贖罪や、中村雪の喪失から生まれた救助にかける使命と比べると、斧田駿が持つ中村雪への恋愛感情や、十朱大吾への憧れから救助に取り組む思いは、物語の中で反省や後悔をすることがあっても、成長の過程でまだ重さを背負っていないように見えました。
しかしながら、駿の軽やかさと真っ直ぐさが、大吾や雪の重い使命感に呼吸を整える間隙をつくり、成長を促す相互変容が描かれている場面がありました。
人は、物語の中であっても、軽やかさが重い使命感へと変わる成長物語を期待しがちですが、私にとって斧田駿は、軽やかさと真っ直ぐさの価値を見せてくれたのではないか、と思っています。
(おわり)

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